2004年度(平成16年度)(2004年7月1日-2005年6月30日)援助活動

実施期間:2005年1月22日-2月6日 16日間(移動・現地滞在)
活動地:ラオス チャンパサック県コーン郡(コーン島)の村落(2003年度:平成15年度と同じ地域
    2004年(ASSCA活動平成15年度)に現地活動での検査結果をふまえて計画(申請書)を立て実施
  コーン島の風景(左)とメコン川沿いの生活(右)

昨年同様に現地入りし、現地スタッフと共同で住血吸虫症に対する便虫卵検査、肝形態診断のための超音波検査、現地住民、特に学童への衛生教育、検査結果に基づいた治療薬の投与を行ってきました。

前年度の活動で感染率が算出されておりそれに基づいた治療が現地スタッフによって行われています。今回の活動でその成果を知ることができ、さらなる治療や衛生教育、また環境改善を含めた全般的な感染対策を行うことができます。そのために、今回の活動でもまず感染率把握のための便検査(下写真:上段)と罹患率把握及び合併症診断のための超音波検査を現地スタッフとともに実施しました(下写真:中段左2枚、中段右写真は住血吸虫の幼虫であるセルカリアの検出調査を行っている状況です)。

    

    

    

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検診に先立って職業や既往歴などの問診をとります(上写真:下段左)。
便検査については寄生虫疾患の基本的診断方法ですが、診断効率が良く、標本は安定していて感染地域からある程度の施設のある病院や研究施設に持ち帰った後でもも再検査が可能な新しい便検査方法を現代表である真喜屋氏が開発し(真喜屋法と呼ばれています)、これを現地で実施すると同時に現地スタッフにも伝え今後の自立に向け役立ててもらうようにしています(上写真:下段右は作成された標本の一部)。

寄生虫疾患の感染地域は開発途上国で、その中でも特に遅れている地域が多く、経済的にも厳しいためインフラの整備が遅れていることが特徴です。従って、一感染地域で検査を行って診断し、治療を行っても一時的なことが多くまた再感染を起こして次第に重症化し経済的にも悪影響を及ぼすことがあります。そこで、大切なのは衛生教育で、再感染の予防と特に家業(農業や漁業)を手伝う働き手でもある学童が感染する機会が多いため感染予防のためのASSCAの活動では衛生教育を重視しています。
毎年、子供達に興味を持たせ効率の良い衛生教育を行うため紙芝居人形劇(世界の子供達に人気のドラえもんに登場してもらっています:下写真:上段左)による衛生教育を行うようにしています。今回もこれを実施し、その際子供達に文房具などの小さなプレゼントを用意していっています。ラオス語に対してはASSCA事務局のある沖繩:琉球大学に留学しているラオスの方々にお願いしてラオス語のセリフの録音や字幕を準備して頂いています。その結果、効率良く子供達への衛生教育ができたと確信しております。

    
子供達は世界中でどこも熱心で授業は興味津々です!

    
授業をうけた子供達には文房具をセットにした小さなギフトを用意しています。これも日本から多くの方の善意で準備できたものです。

  

寄生虫疾患対策に対する支援は短期に結果が出るものではありません。同一地域で最低でも3年以上の継続が必要で、今回の活動地域も2回目の活動となります。来年度も活動を予定しています。
現地での支援活動に興味がある、あるいは参加してみたいと思われる方は是非ご連絡下さい。
臨床検査、衛生教育、広報(写真・ビデオ記録等)など医療関係者に限定されているものではありません。

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