重症急性呼吸器症候群(SARS) 感染者数最新報告(2003年7月11日現在)

 日本では2003年に感染疑い例報告がありましたが2003年5月3日以後は報告がないようです! 2003年前半、中国政府は感染者数の修正追加報告を行い増加の勢いが止まらなかったのですが、6月に入って新たな感染者数の増加が緩やかになりました。中国の地方を含めた内部事情をある程度理解しているので(10年間江西省と四川省でボランティア活動を行っていました:ASSCA)、この沈静化を表すような報告をにわかに信じられないのですが・・、WHOも若干疑っていたようですネ。しかし、2003年6月12日になって中国国内での感染拡大の勢いが減少したことを認めたようです。そして、やっと2003年7月5日になってWHOは感染の終息宣言を出しました。しかし、感染者数は一部増減しながら(死亡例は変化なし)推移していました。しかし、この年7月17日の報道で、台湾のSARSによる死亡例は実際は報告数の約2倍(192名)あったということで、終息宣言後であったため報告を隠していたのではないかとの憶測も出ました。ただ、台湾当局は合併症や他の原因等で亡くなった症例を検討し直した結果増加したもので決して隠していたわけではない、とコメントを出しています。
 2003年5月16日に、関西空港で出入国した台湾人医師が台湾に戻ってSARS(遺伝子検査では確定的とのことです)で隔離入院され、その後無事退院できたという報道がありました。関西空港ではあと処理に追われたようですが、滞在先、接触した人達、航空機の乗客・乗員から感染の拡大が起らなかったのは幸いでした。厚生労働省や大阪府は、この台湾人医師の件については10日経過して新たな感染者が出現しなかったことから安全宣言を出しました。しかし、狂牛病やAIDSのことからこれらの安全宣言を頭から信じられないのが国民の本音ではないでしょうか。とにかく各個人個人がしっかり危機管理意識を持つことが大切と言えます。
また、2004年は中国政府の発表では中国国内の感染は収束しているとのことでしたが、残念ながら患者の発生が見られるようです。中国の環境等を考慮するととても収束しているとは思えなかったのですがどうやらその心配が的中しそうです。

 SARSの昨年の経過
 初めの頃、香港から北京に航空機で移動した医師がスーパースプレッダーであると特定したようで、この人物が航空機内で十数人の人達に濃厚感染させ、それぞれの人達がまた感染を拡大したと考えられています。
 2003年、WHOは
北京をはじめとする中国全地域(正確には北京、香港含む広東省、河北省、湖北省、山西省、吉林省、江蘇省、陜西省、内モンゴル自治区、天津など、また大連でも患者発生)を渡航延期勧告地域に指定しましたが、6月13日に中国政府とともに北京を除いてこの勧告を廃止することを発表しました。さらに、6月25日には北京もこの指定を解除されています。台湾は渡航延期勧告地域の指定を外れましたが7月5日現在、感染地域としての指定も解除されました。トロントは4月30日にWHOから勧告地域解除を受けましたが、再感染があったため5月26日にまた感染地域として指定されました。さらに30日、バンクーバーでも2名の疑い患者があるとの報道がありました。しかし、トロントを含むカナダは6月20日現在では渡航延期勧告地域から外されましたし、7月3日には感染地域としての指定も外されています。さらに、シンガポールは5月30日で感染地域の指定をはずされています。28日になってロシアでもSARS疑い例が1名出たことが31日にWHOから発表されています。
 北京では病院や職場単位で隔離するなどの対策が行われましたが(郊外に1000ベッドのCTも有する専門病院を2週間!で建てたそうです)、後から後から感染者数や死亡者の数が増えていて追いつかなかったようです。
 
6月25日に、5月3日以来報告の無かった日本から感染者(疑い例)報告がありWHOのweb siteに掲載されましたが、その後は発表されていません。WHOから終息宣言が出たので結果的には日本では感染者は見られなかった、ということになります。また、福岡県では感染者情報は県民の不安をまねく恐れがあるとの理由で公表しないと決めたようですが、これはかえって不安をまねくことになり、情報を公開して各自がその予防策や個人健康管理を講じることが重要であると考えます。万が一、感染が拡大する事態になったとしても行政はまったく責任など取らないでしょうから・・今までと同様。福岡はその地理的条件からアジアとの交流が盛んで、国際空港である福岡空港は特に中国やアジア諸国との航空便発着が多い空港です。従って、新型肺炎の入ってくる確率も高いことが想定されます。現場で働く人達は緊張を強いられていますが、情報があった方がより適切な対策を取れると思いますが如何でしょうか。ちなみに、福岡県では福岡市立こども病院感染症センター・北九州医療センター・久留米大学病院・田川市立病院の4施設が受け入れ医療機関となっています。幸いに、これまで公には感染者報告は無かったようです。

このような事情のなか、本当に日本国内は大丈夫なのでしょうか? 危機管理能力に乏しく情報を出さないことにこだわる厚生労働省(政府)は信用して良いのでしょうか? 取りあえず全国で感染者収容のため1000ベッドは確保しているようです。関西空港での一件でも政府・都道府県・市町村が責任を押し付けあっている場面が見られましたが、危機管理の面では本当にやる気があるのでしょうか・・不安ですね。
 SARSに限らず、これまでAIDSのことがあるし、今後世界の人々の自由な交流を通し、また温暖化などの環境の変化によって色々な感染症(肺結核やエボラ出血熱・マールブルグ病など)や寄生虫疾患(マラリア・フィラリア・鉤虫類など)が増加していくことは容易に想像できます。AIDSやSARSのような疾患・衛生管理を続けていくと大変な事態を招くかもしれません。日本の医学教育の現場でも、最新の癌治療、免疫学・遺伝子治療、機器の進歩による高価な診断装置の過信、などが主流かつ若い医師や研究者達の興味の対象となって、基礎医学や寄生虫疾患、また公衆衛生学など一見地味な分野は教育時間も人材も減少しているのが現実です。寄生虫学講座を閉鎖あるいは他の講座と兼任してしまった医学部もあるようです。ゆとり教育などと世界の流れに逆行する策をとって学力低下と道徳心の低下、さらにはこれによる犯罪の増加をまねいている初等・中等教育から、医学のような専門教育まで日本の教育は不安になることでいっぱいです。
 個人・家族の健康を守ることは一種の危機管理であり、現在のように不祥事の続く国(行政)に任せておかない方がより安全といえるようになってきました。私見ですが、日本はいよいよ官僚社会主義(よらしむべし、知らしむべからず)を固めていっているようで、大いに憂慮すべきことです。
SARSは死亡率が9%を超えていましたので重大な感染症と言えます。夏場は鎮静しましたが、冬場はインフルエンザとともに再流行が心配です。現にシンガポールでは9月(2003年)にSARS感染者が1名ですが報告されましたし、台湾や中国(広東省)でも疑いを含め新たな感染者の発生があったことが報道されています(2003-2004年)

概要と最近の情報(ニュース報道や文献から)
2003年、中国の広東省・香港・ハノイ(ベトナム)から広がったとされる
新型肺炎:重症急性呼吸器症候群が報道されています。他の国は迅速に情報提供や対応を行なっている中、WHOの勧告が為されてやっと日本政府も重い腰を上げ、空港でパンフレットを配ったり感染流行地域への渡航を控えるように勧告を出しました。しかし感染者数及び死亡者数は増え続け、中盤患者数の報告を偽っていたなどとの批判を受けてか中国政府も感染者数を修正発表しており、感染抑制のための対策も強化されました。その結果、WHOの発表によると感染者数は減少の傾向が見られ、新たな感染者は見られていないことから中国の北京やカナダのトロントの感染地域指定は解除され、最後まで残っていた台湾も感染地域の指定が解除されています。そして、2003年7月5日になってWHOはSARS感染の終息を宣言しました

25日現在、北京の渡航延期勧告地域指定は解除されました。しかし、その他の地域や台湾は出国時のチェックは一応続いています。地図はWHOの発表した中国地域の感染者疑い例の分布です:このWHOのWEBから転載しています. 詳細な情報はWHOにアクセスしてみて下さい。

2003年までのSARSの経過
日本でも疑い例を含めて4月21日までに5例が報告され、22日には3例の疑いが消え2例の報告になっています。5月2日以降は疑い例含めて公表されていませんでしたが、6月25日に1名の疑い例が公表されWHOのweb siteに掲載されています。しかし、どの地域でどのような経路を介して発生しどの病院で経過をみているのか詳細は発表されていません。その後はWHOの報告から日本が消えていますのでこの感染疑い例がどのようになったか不明ですが、恐らく疑いは晴れているのでしょう、それを期待しています。感染の予防や疫学的見地からは地域を発表するのは大切と思いますが、例によって、日本の行政はエイズ問題同様情報は隠すことが国民のため?と考えているようで、何事にも懲りない政府のようです。とても中国政府の対応を批判できないと思います。その後の情報では、日本の疑い例は気管支炎であった、とのことですが、全例ではなく注目しておかないといけません。
5月16日のニュースによると、関西空港から観光目的で出入国した台湾人医師が本国に戻ってSARS疑いで隔離入院されていることが報道され、関西空港では消毒などあとの対応に追われています。この医師に接した人達から新たな発症がなければよいのですが、乗り合わせた乗客67名のうち日本人は9名いたそうで、それぞれの人達は大丈夫だったのでしょうか?行政の発表では感染者はいなかったとのことですが、このような事態はこれからも充分予測できます。厚生労働省・大阪府ともこの件に関して安全宣言を出しましたが、狂牛病の時も安全宣言が出されたあとから次々と発生していたことはまだ記憶に残っています! 経験的には完全に信用できず、自分たちで充分注意していかなければなりません。椅子やテーブルなどに付着したウイルスは通常なら1-2日以内に死滅しますが、便中のウイルスは4日ほど死滅しないでいるものがあります。行政はあわててエタノール消毒していますが(エタノールは効果あるとのこと)ちょっと遅いように思います。日本に入ってくる可能性は大いにあったのですから通常から消毒を行なっておく必要があったのではないでしょうか。油断できませんね!
一方、アメリカは4月19日までの感染者数220例から大きく減少していますが、4月20日以降はほぼ確実な感染者数(probable case)のみをWHOに報告するようにしたとのことですのでこのような数字になっています。
ベトナムは5月3日に国内SARS終息宣言を出しています! 徹底した隔離政策が功を奏したようです。今後、流入しないような対策を強化すると思われます。
28日にロシアで疑い患者が1名出現したとの情報ですが、31日にWHO発表がありました。
カナダの感染者症例についてBristol社の高木宏明先生は感染者の情報をまとめています(INFECTIONS Newsletter No.85, May 8, 2003)。資料によると、トロント在住の78歳の中国系カナダ人女性(糖尿病あり)が夫婦で香港の息子家族を訪れ4日間香港(九龍)の某ホテルに滞在しており、ほとんどは息子家族と過ごしていたそうです。トロントに帰宅して2日目(息子家族に接した日から8日目)にインフルエンザ様症状を訴え、さらにその2日後呼吸不全を伴う咳嗽が出現し、3日後に亡くなっています。その息子(43歳)は母親の症状出現2日後に発熱、発症後15日に亡くなっています。これらの感染者がカナダでの発症の発端であった可能性は高いと思われます。ちなみに、カナダは6月には渡航延期勧告地域の指定は外れ、7月には感染地域の指定も解除されました。
特別に感染力の強い拡大の要因になった感染者をSuper Spreaderと呼んでいますが、中国のSuper Spreader については、高木先生の報告では次のようにあります。中国広東省の中山(Zhongshan)の街から40km程離れた町に住む37歳の男性が発熱し地元の病院に入院し、この時複数の医療施設のスタッフ90名以上が感染したことからこの人物はSuper Spreaderと考えられています。その後、広東省衛生局がコントロールしているとの発表を行ったが、この時点で(2/11)感染者は医療従事者105名を含む305名となっていたそうです(死亡者5名)。この時に診療にあたっていた中山大学の教授が感染し、香港のホテルに滞在して感染が広がっていったと考えられています(同じエレベーターに乗り合わせた宿泊客:カナダ2名、シンガポール3名、ベトナムへ向かう1名、訪問してきた香港人1名)。この教授は自分を隔離するように申し入れを行っていたそうです。
ベトナムの Super Spreader は香港からハノイに着いた中国人で、到着してすぐ発症し一時ハノイの病院に入院したが香港に戻って入院し約2週間で亡くなっています。この時、ハノイの医療従事者11名に感染し、4名が亡くなっています。
シンガポールの Super Spreader は26歳の航空会社客室乗務員で、香港の感染者の滞在したとされる某ホテルの9階に滞在しており(5泊)、滞在最後の日に症状が出現し3日後には入院しています。入院9日で改善に向かっていますが、治療にあたったスタッフ等20名が感染し、この女性の家族(両親、姉)のうち3名が亡くなっています。

SARSについては国立感染症研究所のSARS情報、WHOのSARS情報やアメリカのCDCのSARS情報などが毎日更新されていました。
WHOから報告された2003年7月11日までの各国のSARS感染者数を下記の表にまとめています。

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重症急性呼吸器症候群(SARS:Severe Acute Respiratory Syndrome)

感染症新法でエボラ出血熱やラッサ熱、ペストなどは1類感染症に分類されていますが、SARSも新感染症としてこの群に分類されました。アメリカジョージア州アトランタにある米疾病対策センター(CDC)は4月1日、アジアを中心に流行中の重症急性呼吸器症候群(SARS)について、コロナウイルス科の新種SARSウイルスが原因なのはほぼ確実だとの見解を明らかにしています。コロナウイルスは大きさが約80-150nm(ナノメートル:ナノは10億分の1を示す単位)で、表面に冠(コロナ:Corona)状の突起物があるためその名が付いたウイルスで、ヒトや動物に広く感染して風邪や呼吸器疾患を引き起こす自然界によくみられるウイルスです。一般的な風邪の原因のうち3分の1をこのコロナウイルスが占めると言われています。人間には「ヒト呼吸器コロナウイルス」が感染し、「鼻かぜ」など軽いかぜの症状を引き起こすことが知られています。また、今年流行したインフルエンザなどを除き(インフルエンザは途中不足しましたがタミフルなど特効薬がありました)、風邪に特効薬がないと同じでこれらコロナウイルスに対する特効薬も今のところ見つかっていません(左:コロナウイルスの電子顕微鏡写真)。

最新の研究報告では、SARSウイルスは他のコロナウイルス群と違って人体外に出ても1-2日は生存しているし、乾燥状態でも10%以上は24時間生存しているとのことです。さらに尿中のウイルスは24時間生存しているし、便中のウイルスは4日間も生存していることがあるなどSARSウイルスはかなり抵抗性の強いウイルスのようです。また、咳による痰やくしゃみ等で手に付着したウイルスが手すり、ドアノブなどに付き、それが間接的に感染の原因になっていることを指摘しています(個人的意見ですが、コロナウイルス群による感染と報道されてから、感染経路は主に接触・経口感染であることを唱えてきました)。ただ、どれくらいの密度のウイルス感染が発症につながるのかはまだ分っていません。
SARSウイルスはRNAウイルス群です。普通、ウイルスや細菌が増殖していく過程でDNAが遺伝情報を正確にコピーしていくのですが、SARSウイルスはDNAを持たず、RNAが遺伝情報を伝える形をとります。この課程で、いわゆる情報のミスコピーが起こり異なる型のSARSウイルスが現れてきてこれらが増殖してしまうことがあります、従って、免疫を獲得することができにくい、治療薬が開発しにくいなど問題が発生し、感染が拡大していく危険性が高いと言えます。このような中で、特に免疫力の低い人などが Super Spreader となって行く危険性が現れるわけです。

1.症状
38度以上の発熱で始まり、頭痛、全身倦怠、筋肉痛などインフルエンザに似た症状を呈してきます。2−7日間で咳(どちらか言えば乾性咳嗽)や呼吸困難などが出現してきます。潜伏期間は7-10日と言われており、感染発病者と接触してから少なくとも1週間は注意が必要です(感染疑い例では、一応10日間は自宅待機等の処置をとっています)。また、比較的高齢者や小児は特に注意が必要なのはインフルエンザと同様です。
初期では胸部X線写真では陰影が現れないことが多く、2−7日間で急速に浸潤影が出現してくる特徴があるようです。胸部CT検査ではスリガラス状陰影〜斑状陰影(patchy shadow〜集合)が認められますが、SARSに特徴的と言えるものではありません。

コロナウイルスは風邪症状以外に急性腸炎の症状を呈してくることでも知られています。1997年2月〜1998年5月、三重県内の二つの施設と運動会参加者に急性胃腸炎が発生しています。この時の症状は腹痛、発熱、水様性下痢が特徴で、この時は吐気・嘔吐は少なかったようです。

 胸部X線写真は香港大学 Prince of Wales Hospital Homepage 参照(SARS の胸部X線写真やCTイメージを提示しています)

2.感染経路
インフルエンザの様に、近くにいる感染者の咳やくしゃみの中の病原体による飛沫感染が主であると考えられています。一方、ドアノブ、つり革、文具等を介する間接的な接触感染も強く疑われています(一般的な風邪ウイルスの感染様式と同じ)・・この説が最も有力です。しかし、インフルエンザのような空気中にある病原体による経気道的感染の確率は低いと言われています。これまでの報告では、感染者の近くにいる、あるいは仕事をする人達(家族や介助者)で予防措置(マスクなど)を講じていなかった人達に多く発症していることから、近くにいる感染者の咳やくしゃみによる飛沫感染が主たる感染経路と考えられていましたが、最近の情報では、前述のように手で触れたものから経口で感染する説が有力です。従って、手洗いが感染予防に有効であると言われており、ロタウイルスや他の風邪ウイルス感染同様に充分な手洗いが予防に重要であるといえます。
最近の報告では、香港や中国南部の地域でジャコウネコ科のハクビシンという動物を食べる習慣があり、この動物から検出されたウイルスがSARSウイルスと極めて類似性が見られるとのことでした。齧歯類やコウモリによるエボラ出血熱とよく似ていますね。

診断・検査法の一つとして、SARS感染の診断キットがアメリカで開発され5月に入って実際に使われるようになったとの情報があります。国内では、タカラバイオがコロナウイルスを検出するキットを医療機関に向け配付していますし、2004年は迅速診断キットが開発されています。

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3.これまでの感染者発生数累積(WHO発表)

2002年11月1日から2003年7月11日までの感染者報告(疑い含む)の累計
WHO site Communicable Disease Surveillance & Response (CSR)より

発生感染者数

死亡例

回復例

地域での二次感染

オーストラリア

5

0

5

なし(6/27)

ベルギー

-

0

0

なし(4/24)

ブラジル

1

0

1

なし(7/1)

ブルガリア

1

0

0

なし(4/28)

カナダ

250

38

194

あり(7/10)

中国

5327

348

4941

あり(7/11)

香港・近隣経済特区・マカオ

1756

298

1434

あり(7/11)

台湾

671

84

507

あり(7/11)

フランス

7

0

6

なし(5/22)

インドネシア

2

0

2

なし(6/19)

フィンランド

1

0

0

なし(5/20)

コロンビア

1

0

1

なし(5/5)

クウェート

1

0

1

なし(4/20)

フィリピン

14

2

12

なし(7/11)

インド

3

0

3

なし(5/14)

ポーランド

1

0

0

なし(5/5)

モンゴル

9

0

9

なし(6/2)

ニュージーランド

1

0

1

なし(6/25)

南アフリカ

1

1

0

なし(5/3)

スウェーデン

3

0

3

なし(5/13)

マレーシア

5

2

3

なし(7/4)

ドイツ

10

0

9

なし(6/23)

イタリア

4

0

4

なし(7/8)

アイルランド

1

0

1

なし(6/12)

韓国

3

0

3

なし(7/2)

ルーマニア

1

0

1

なし(4/22)

シンガポール

206

32

172

あり(7/7)

ロシア

1

0

0

なし(5/31)

スイス

1

0

1

なし(5/16)

タイ

9

2

7

なし(7/1)

スペイン

1

0

1

なし(6/5)

イギリス

4

0

4

あり(6/30)

アメリカ

*75

0

67

あり(7/9)

ベトナム

63

5

58

あり(6/7)

日本

1

0

0

なし/6月26日

合計

8437

813

7452

(日付):最終報告日

* アメリカは4月20日からほぼ確実な症例のみ報告(従って19日の報告数より減少)  
日本は6月26日の公表以来発表無しなのでその数字を表示

4.予防
インフルエンザや一般的な風邪感染と同様、うがい、手洗いマスク(できればN-95 マスク)などの着用があります。感染流行地域に行かないことも自己防衛の一つではありますが、日頃から免疫力を高める食事や休養など心掛けることも大切です。
治療については今の時点では特効薬は無く、「C型肝炎に用いるリバベリンという薬剤が効く」、という情報はあるものの確定されたものではありません。
今回の感染の中、世界の研究機関はワクチンの開発など進めています。次の流行が予想される時期(秋から冬?)に爆発的流行を防ぐことが大切ではありますが、ワクチンがこの役割を担っていることは事実です。しかし、前述のようにSARSウイルスはRNAウイルスで、増殖の過程で全く同じものができない可能性が高く(コピーに重要な役割を果たすDNAを持たない)、ワクチンが効きにくくなることも心配されます。研究・開発者の方々も努力されていると思いますのでこれに期待しています。今年の冬に再流行する可能性も十分ありますので注意継続は必要です

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